summerkid’s blog

日本のどこか懐かしい「夏」を描いた本を紹介していきます。

夏の本③ 太陽のあくび

今回の表紙はなんとカラー。
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『 太陽のあくび 』 有間カオル メディアワークス文庫

この物語の題材は愛媛県の小さな村の農家が開発したミカンである。そしてそのミカンを売り出そうとする愛媛の高校生、そして東京にあるテレビ通販番組のバイヤーを中心に話は進む。

この農家×テレビという掛け合わせが面白い。このようにこの作品内では自然とIT、地方と都会などといった対立するものの掛け合わせが非常に多く見られた。この掛け合わせによる相乗効果によって、2つの魅力がより強く伝わると感じた。

また、普段の生活においてテレビ通販番組のバイヤーなどという職業について興味を持つことはあるか。私はない。日頃知ることのない、貴重な裏話もこの作品にはたくさん詰まっていた。

この作品の主人公らは愛媛の高校生。もちろん青春も描かれる。ミカンの売り出しと共に進む恋愛模様はミカンと同様に少しだけ私には酸っぱかった。田舎の高校生の恋愛…いいなあ。

 

田舎度☆☆☆

夏度☆☆

青春度☆☆☆☆☆